お知らせ|周産期・新生児医療、高次脳機能障害をテーマに柳川療育セミナーを開催しました

周産期・新生児医療、高次脳機能障害をテーマに柳川療育セミナーを開催しました

2017年 10月11日 / お知らせ

柳川療育センターでは、10月1日(日)、1階講堂で「第11回柳川療育セミナー」を開催。医療、教育、福祉の関係者ら160人のご参加をいただきました。

 

まず、主催者を代表して石橋大海施設長が挨拶。その後、髙嶋幸男名誉センター長を座長に、久留米大学医学部小児科准教授の前野泰樹先生が「周産期からの健やかな発達-最近の進歩」をテーマにご講演を行いました。日本は世界でトップの周産期医療、新生児医療の成績を上げており、在胎22週台での出生では半数以上、23週台では80%以上が生存退院できること。それらの進歩の裏には、超早産児の病態の理解と管理・治療法の進歩や、保育器や人工呼吸器といった医療機器の進歩、産科・周産期管理の向上や胎児医療の著しい進歩があることなどを分かりやすく解説していただきました。また、超早産児の慢性期の合併症を減らし新生児の発達を促す新しい治療方法や、患者さまの自宅・地域との連携構築の取り組み、家族支援について説明があると、会場の参加者は熱心にメモを取られていました。

 

続いて、花井敏男副施設長を座長に、国際医療福祉大学言語聴覚学科講師の岩﨑裕子先生が、「こどもの高次脳機能の発達」についてご講演。病気や事故などにより脳が傷つくことでことばや記憶力、注意力、考える力といった高次脳機能の働きが低下する「高次脳機能障害」について解説されました。特に、幼児期に発症した高次脳機能障害の事例をもとに、高次脳機能障害は長い期間に渡って変化すること。それぞれの機能によってその変化は異なるため、周囲の人間がそれを理解し、どの機能を伸ばしていくか、どのような方法で支援していくかを考え、段階的に実践していくことが望ましいこと。そのためには、医療・教育・福祉など様々な分野からの継続した支援が必要だと締め括りました。

 

質疑応答の後は、総合討論。アンケートでも、「興味深く勉強になった」、「また次回参加したい」などの声が寄せられるなど、参加していただいたみなさんにとっても、実り多いセミナーとなったようです。

 

 
主催者を代表して石橋大海施設長が挨拶     満員の会場(柳川療育センター講堂)


 
久留米大学医学部の前野泰樹准教授        座長の髙嶋幸男名誉センター長

 

 
国際医療福祉大学の岩﨑裕子講師         座長の花井敏男副施設長

 

 
会場内のあちこちで熱心にメモを取る姿が     総合討論では活発な意見交換が




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